学校生活の問題を改善・解決するための組織、生徒会。漫画の題材にされることも多く、個性的なキャラクターが多く在籍していたり、学校の運営に関わるほどの権力を持っていることは珍しくありません。
そこで今回は、年間1,000作品近く漫画を読んでいるDMMブックスの書店員が、生徒会を舞台とする作品を7作ピックアップ! 「次にくるマンガ大賞2023」でコミックス部門1位を受賞し注目されている『生徒会にも穴はある!』を筆頭に、いろいろなジャンルの生徒会漫画を取り揃えました。恋愛・バトル・ギャグなど、他の要素が絡んだりと魅力も盛りだくさんの、多種多様な生徒会活動を覗いてみませんか?
目次
ラブコメが光るおすすめの3作品
生徒会にも穴はある!
「次にくるマンガ大賞2023」のコミックス部門1位! 新時代の学園エロコメディ!
私立藤成学園一年生の主人公・水之江梅(みずのえ・うめ)は、理系科目が苦手で進級が危うくなってしまいます。内申点を上げるために教師の勧めで生徒会に入部するもそこに待ち構えていたのは、むっつりな生徒会長、ウザかわ男の娘の広報、怒らせると怖いクールな会計。曲者揃いのメンバーと共にドタバタな日常が始まります。
全年齢でいいのかと思えるほどギリギリを攻めた本作。生徒会役員だけでなく、教師や一般生徒もキャラが強く、なかでも8話から登場する陸奥こまろは、守ってあげたくなる愛くるしさがあります。
巻末に収録されている、作者と担当のやり取りを描いたおまけ漫画や、豪華作家陣からなる描きおろし寄稿4コマもおすすめポイントです。
生徒会役員共(全22巻完結)
『妹は思春期』や『女子大生家庭教師浜中アイ』の作者・氏家ト全が描く、下ネタのオンパレード4コマラブコメ漫画!
女子高から共学化した桜才学園に入学した主人公・津田タカトシは、生徒会長・天草シノより、半ば強引に副会長に任命されます。少し堅いイメージに気乗りしない津田ですが、蓋を開けてみれば下ネタ全開でボケ続ける女性役員に、唯一の男子生徒の津田がツッコミ続ける、思いもしない苦労の日々が!?
生徒会×マガジン×エロコメと、『生徒会にも穴はある』の先輩のような作品です。とにかく下ネタが多いのですが、ライトなものからディープなところまで手広く扱われており、そのバリエーションの豊富さは圧巻。すべてをギャグに持っていく安定感抜群の作品です。
かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜(全28巻完結)
「恋愛は先に告白をした方が負け」天才たちの恋愛頭脳バトルラブコメ!
名門校・秀知院学園の生徒会長・白銀御行(しろがね・みゆき)と、副会長・四宮かぐやは、互いに惹かれあっているものの、プライドが邪魔をして素直になれずにいました。そしてついには、どうにかして相手から告白させようと戦いが繰り広げられることに。
TVアニメシリーズは3期に渡って放送、映画では橋本環奈と平野紫耀の超人気キャストを迎え話題となった人気作です。意地の張り合いが誘う笑いとドキドキのテンポ感は秀逸! 努力型の天才である白銀と、万能型の天才であるかぐや、二人の天才による一風変わった恋の駆け引きをお楽しみください。
作家の個性が際立つ2作品
帝一の國(全14巻完結)
命がけの権力闘争勃発!? 波乱万丈学園コメディです。
「総理大臣になり、自分の国を作る」という野望を持った主人公・赤場帝一(あかば・ていいち)は、数多くの政治家や官僚を輩出してきた中高一貫の超名門男子校・海帝高校に進学。しかしこのままエリート街道まっしぐら……というわけにはいきません。他の生徒会作品とは異なり、本作では生徒会に入るのにも一苦労、その後もいつくもの試練が帝一を襲います。
2017年に菅田将暉主演で映画化されて話題にもなりました。古屋兎丸といえば『ライチ光クラブ』が代表するようにアングラな作風で有名ですが、本作ではシリアスでありつつもコメディに振り切っているところに新たな魅力を感じられます。
めだかボックス(全22巻完結)
文武両道・才色兼備・有言実行・質実剛健、あらゆることを完璧にこなす生徒会長・黒神めだか(くろかみ・めだか)と、幼なじみ・人吉善吉(ひとよし・ぜんきち)。この二人をはじめとする生徒会役員が、目安箱に投書された生徒の悩みを24時間365日解決のために奮闘する、キャラも台詞もクセが強すぎる学園バトル漫画です。
「化物語」シリーズでお馴染みの西尾維新が原作を担当していることから、キャラクター名や異能力のネーミングセンスは独特。序盤はコメディ寄りですが、中盤からジャンプらしい異能力を駆使したバトルが展開されていきます。巧みな台詞の言い回しや言葉遊び、そしてバトルも存分に堪能できる作品です。
リアルな生徒会描写が魅力の2作品
んぐるわ会報(全4巻完結)
クールでドSな生徒会長・会長、穏やかな副会長・常盤、さぼり気味の副会長・成子、元気でムードメーカーの書記・里見、そして唯一の男子役員・松戸。女子生徒4名と男子生徒1名がおくる、ゆるい温度感が心地よい日常系コメディ漫画です。
一見するとハーレムの構図になっていますが恋愛要素はほぼなく、役員の日常が切り取られています。マラソン大会や文化祭などの学校行事、学外でのボランティア活動など。生徒会活動にフォーカスするリアルさと、自由奔放な会長に周囲が振り回されるコメディとのバランスがほどよく、リラックスしながら読むことができます。
1518! イチゴーイチハチ! (全7巻完結)
等身大の生徒会活動、等身大の高校生の青春成長譚です。
主人公の丸山幸(まるやま・さち)は、同じ中学の先輩だった生徒会長に誘われて、生徒会に参加します。そこで幸は、中学時代に投手で輝いていた烏谷公志朗(からすや・こうしろう)と再会。肘の怪我で野球をやめていた公志朗と生徒会活動に参加するなかで、「この男の子を笑わせてやろう」という目標をみつけます。
生徒会での活動を通して、ひとりの少年の挫折から新たな夢を持つまでの心の変化を丁寧に描いた本作。登場人物の内面や関係性がじっくりと描写されているので、何回も読み返したくなります。
終わりに
今回は生徒会を舞台とした作品を7作品ご紹介しました。ラブコメ・バトル・日常、それぞれ異なる活動内容を見て、自分が入るならどの生徒会がいいか比較して考えるのも楽しいと思います。
また、ご紹介した作品以外にも、『SKET DANCE』や『監獄学園』など、学校を舞台とした作品では生徒会が物語に絡んでくることが多々あります、そちらもぜひチェックしてみてください!
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