5月26日に、映画『岸辺露伴 ルーヴルヘ行く』の全国上映が開始されました。先行するドラマシリーズのおもしろさもさることながら、ルーヴル美術館が実際に出てくることもあり、大きな注目を集めています。
そこで今回は、年間1,000作品近く漫画を読んでいるDMMブックスの書店員が、〈岸辺露伴は動かない〉シリーズについてご紹介します。映画の見どころなどや『ジョジョの奇妙な冒険』との関係、ドラマの原作収録エピソードもまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
『岸辺露伴は動かない』シリーズとは?
『岸辺露伴は動かない』は、荒木飛呂彦の人気漫画シリーズ『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ作品です。『ジョジョの奇妙な冒険』第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場する漫画家・岸辺露伴を主人公に、彼が見聞きした奇妙な出来事が単話完結で描かれています。
岸辺露伴は、他者の人生を本にできるスタンド能力「ヘブンズ・ドアー」の持ち主。同時に超人離れした筆の速さと描画能力を持つ人気漫画家でもあります。
漫画のリアリティを追求することにこだわっており、『岸辺露伴は動かない』は作者が取材で見聞きした恐怖体験が1話完結で綴られています。『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのスピンオフ作品ですが、独立している作品でもあるのでジョジョ本編を見たことがない方でも楽しめます。
これまでに刊行された〈岸辺露伴は動かない〉シリーズは、小説も含めると以下の5作。
・漫画『岸辺露伴は動かない』2巻、『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』
・ノベライズ作品3巻(『岸辺露伴は叫ばない』『岸辺露伴は戯れない』『岸辺露伴は倒れない』)
その他、メディアミックス展開として、OVAとして2017年から2020年にかけてアニメ化。更には2020年から高橋一生を主演として実写ドラマ化がはじまりました。
ドラマシリーズ『岸辺露伴は動かない』について
今回の映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は、この実写ドラマシリーズに連なる1作で、初の映画作品です。主演に高橋一生を迎え、話題にもなったドラマシリーズについてご紹介します。
ドラマシリーズ第1弾は2020年12月28日、第1話/第2話/第3話が連日にわたって公開されました。以来、2021年に第2弾となる第4話/第5話/第6話、2022年に第3弾となる第7話/第8話が放送。
ドラマシリーズ最大の特徴は、キャラクターを演じきる俳優陣の演技力です。
岸辺露伴は、わがままで自己中心的な癖の強いキャラクター。主演・高橋一生は、その岸辺露伴の雰囲気を、荒木飛呂彦によるケレン味の強い作風とあわせて完全に再現しています。目力の強さや口元の微かな震え、声色や台詞のリズムなど、原作ファンであればあるほどその再現度には脱帽せざるを得ません。
もちろん、各話ごとに登場するゲストキャラクターもしっかり再現されています。各話では、中村倫也や森山未來、古川琴音などの豪華俳優陣が起用され、『岸辺露伴は動かない』の奇妙な世界観を素晴らしい演技力で作り上げています。
テレビドラマシリーズのエピソードまとめ
これまでにテレビドラマとして放送された話の収録巻数を一覧にしてご紹介します!
ドラマ話数 | 原作の収録エピソード |
第1話 「富豪村」 | 『岸辺露伴は動かない』1巻:エピソード♯05 |
第2話 「くしゃがら」 | 『岸辺露伴は叫ばない 短編小説集』第1話 |
第3話 「D.N.A」 | 『岸辺露伴は動かない』2巻:エピソード♯08 |
第4話 「ザ・ラン」 | 『岸辺露伴は動かない』2巻:エピソード♯09 |
第5話 「背中の正面」 | 『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 カラー版』16巻:チープトリック |
第6話 「六壁坂」 | 『岸辺露伴は動かない』1巻:エピソード♯02 |
第7話 「ホットサマー・マーサ」 | 『JOJO magazine 2022 SPRING』書き下ろし読切:エピソード♯10 |
第8話 「ジャンケン小僧」 | 『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 カラー版』12巻:ジャンケン小僧がやって来る! |
原作『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』について
今回映画化される『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が気になる方に向けて、ストーリーをご紹介します。
物語のはじまりは岸辺露伴が17歳の時に体験したエピソードから。漫画制作のため祖母の旅館にこもっていた岸辺露伴のもとに、藤倉奈々瀬という女性が現れます。奈々瀬から聞いた、ルーヴル美術館にある「この世で最も黒い絵」のうわさを教えてもらいます。
ある出来事で奈々瀬と縁が切れて10年。ある日、その「この世で最も黒い絵」の話を思い出した岸辺露伴は、どんな絵か確かめるためにルーヴル美術館へ向かいます。そこで彼を待ち受けていたものは……。
奇怪なドラマあふれる展開が期待を裏切らない本作。2005年からはじまったルーヴルの魅力を漫画で伝える、「ルーヴル美術館BD(バンド・デシネ)プロジェクト」のために書き下ろされた作品で、荒木飛呂彦初のフルカラーコミックです。
映画版『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の特徴
ドラマシリーズに続き主演に高橋一生、青年時代の岸辺露伴をなにわ男子の長尾謙杜が演じます。監督は『龍馬伝』や『おもひでぽろぽろ』を演出した渡辺一貴、脚本は『進撃の巨人』や『仮面ライダー電王』を手がけた小林靖子と、豪華な面々で実現しました。
映画の撮影をルーヴル美術館で行っているところが大きな見どころ。撮影許可が下りたのは、日本映画でも本作で2作品目とのことです。
美しいパリの町並みを舞台に、岸辺露伴の奇怪体験が壮大な世界観で作られています。
終わりに
『岸辺露伴 ルーヴルヘ行く』の上映開始にあたって、同シリーズ『岸辺露伴は動かない』やドラマシリーズについて詳しくご紹介してみました。原作漫画である『岸辺露伴 ルーヴルヘ行く』は全1巻で完結しているので、この機会に読んで映画版の違いを探してみるのもおすすめです!
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