過干渉・暴言・虐待などで、自分の子どもを支配する毒親。一時期「毒親」という言葉がメディアのみならずTwitterやInstagramで話題になり、今では多くの漫画に毒親が登場するようになりました。
本記事では、毒親が登場するフィクションの漫画を6作品ご紹介します。あくまで創作ですが、なかにはリアルにいそうな毒親も……。例えフィクションでも真に迫るものがあります。「実体験を基にしたエッセイは、読んでいて辛い」と思われる方にはフィクションをおすすめします。注目作品や完結作品をご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
注目のおすすめ毒親フィクション漫画
今話題の毒親が登場するフィクション漫画を3作品ご紹介します。現在連載中ですので、ぜひこの機会に読んでみてください。
血の轍
穏やかな日々は突然、終わりを告げるーー。『惡の華』『ぼくは麻理のなか』などを生み出した奇才・押見修造がおくる、狂気あふれる毒親サスペンス!
母・静子から過剰な愛情を受けている中学生の静一。静子が静一を守る様子を、親戚からは「過保護」だと笑われてしまいます。その後、過保護だとからかった親戚のしげるが高所から落ちそうになった瞬間、静子がしげるを突き飛ばし……!?
静子の罪を目の当たりにした静一。露見していく異常な母の行動により、精神をむしばまれます。毒親、サスペンスに加えて人間の狂気やホラーテイストも感じられる本作。母親による地獄でじわじわと静かに狂わされ、ページをめくる手が止まりません!
スリースター
家族を捨てた父親へのスポーツ復讐劇です。
主人公・日高司は、幼い頃から父親による厳しい卓球の特訓を強いられます。息子への期待から次第に、暴力的な毒親へと変貌する父。過剰な練習でついに足を故障します。司のけがをきっかけに、父親は家族を捨ててしまいます。数年後、雑誌で父親を見かけた司。家族を捨て、名門高校の卓球部監督になっていた父親へ復讐するために、再び卓球の世界に戻ることを決意し……!?
親の過度な期待で子どもを支配した結果が描かれた本作。司が昔の厳しい特訓を思い出し動悸が激しくなるシーンがあり、幼い頃の仕打ちが癒えない深い傷になっていることがうかがえます。毒親への復讐劇という、スポーツ漫画では異色の設定ではありますが、卓球漫画としてもしっかり楽しめる本作。スポーツを通して情熱や成長を描いたスポーツ漫画が好きな方にもおすすめです。
真綿の檻
予想外の結末に驚愕! 『深夜のダメ恋図鑑』『外面が良いにも程がある。』など数々の話題作を生み出す作家・尾崎衣良が描く家庭不和。
おとなしく人に尽くす性格の榛花(はるか)。無愛想で亭主関白にも見える榛花の夫の様子に、周囲も心配していました。そんななか、榛花の母のけがをきっかけに、実家の介護や家事全般を手伝ってほしいと頼まれます。榛花が手伝うことがさも当然という態度の家族一同。しかし、強気な夫が家族会議の場に割り込み……!?
弟嫁視点、榛花視点、榛花の夫視点、親視点などさまざまな視点で描かれる本作。視点が変わって初めてわかる真実や思惑に驚きます。親が毒親になった経緯や、姉弟差別を受けた子どもの心情に、ネットでは共感の嵐が巻き起こりました。
完結済み毒親フィクション漫画
完結済みの毒親が登場するフィクション漫画を3作品ご紹介します。時間がある時にまとめて読みたい方におすすめです。
私には5人の毒親がいる(全4巻完結)
5人の毒親による娘シェア。エゴにまみれた愛憎劇が始まる……。
中学生の小川ともみは、5人の親がいるという衝撃的な事実を告げられます。精子提供者のDJ、卵子提供者のインスタグラマー、代理出産をした生みの母、そして育ててくれた両親。親の間で交わされた誓約書により、穏やかな日常は壊され、5人の親にシェアされる日々が始まります。
育ての親とは血の繋がりがなく、血縁上の両親と生みの母とは初対面という関係から始まります。地位や名誉、育った環境へのコンプレックスをともみにぶつける親たち。1話目の登場から毒親感が漂います。一方、ともみにも裏の本性があるようで……!? 設定やストーリーが独特でおもしろい本作。ぜひこの機会に読んでみてください。
かけこみ!シェアハウス(全3巻完結)
不器用な女子たちのどたばたハートフルストーリー!
生きづらさを感じる小丸日菜。限界を感じた日菜は、彼氏に相談すると結婚しようと言われます。しかし日菜の母の毒親っぷりを見た彼氏に振られ、結婚は破談に……。全てを捨てて逃げ出した日菜は、シェアハウスを経営する女性を頼り、訳あり女性たちと暮らし始めます。
主人公・日菜は、母親から「ダメな子」と言われて育ち、自己肯定感が異様に低い性格。生きづらさに共感できる作品が読みたい方や、毒親要素もありつつ、4人の女性がシェアハウスで織り成す日常ものとして気軽に楽しめます。重たいストーリーが苦手な方にもおすすめです!
復讐の子供たち 〜連れ去りの17年後〜(全2巻完結)
虐待された子どもたちの反撃が始まるーー。
幼い頃から両親に虐待されていた主人公・月。17年後、成長した月は自分と似た境遇の子どもたちと共謀し、両親への復讐を実行します。計画は順調に進んでいたはずが、両親に気づかれてしまい……!?
大人になった子どもたちが、17年越しに毒親に復讐する本作。凄惨な境遇を持つ子どもたちを生み出さないための社会のあり方などを考えさせられます。重いテーマで暴力的な虐待描写も描かれるため、苦手な方はご注意ください。2巻完結なので、一気読みしたい方におすすめです。
終わりに
おすすめの毒親フィクション漫画はいかがでしたか? フィクションならではの表現で反撃や復讐をしたり、自分のアイデンティティと向き合おうとする姿が描かれています。気になった作品があればぜひ読んでみてください。
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