大人気グルメ×ファンタジー×RPG漫画『ダンジョン飯』。12月15日に13巻・最終巻となる14巻が同時に発売予定です。さらに、2024年1月にはアニメ化も控えており、注目度が高まっています。
本作の魅力は、精巧に作り込まれた世界観と本格的なアドベンチャー要素、そしてバリエーション豊かな魔物料理にあります。本記事では、年間1,000作品近く漫画を読んでいるDMMブックスの書店員が、作中に登場する個性あふれるメニューのなかから「インパクト大な魔物料理」をセレクト。果たしてどんな味なのか? 作品の見どころとあわせてご紹介します。
目次
『ダンジョン飯』って、どんな作品?
あらすじ
魔法、迷宮(ダンジョン)、魔物が存在する、RPG系ファンタジーグルメ漫画です。
冒険者のライオスとギルドメンバーたちは、お金や食糧も持たないまま、急いで迷宮を探索しています。なぜなら、ライオスの大切な妹がドラゴンに食べられてしまったから! ドラゴンのいる階層まですぐに向かって打ち倒し、彼女が消化され切る前に魔法で蘇生すれば、きっと大丈夫……なはず……。そんな一刻を争う状況のなか、ライオスたちは足りない食糧の代わりに魔物を調理し、食いつなぐ選択をします。

抵抗を感じている仲間に比べ、以前から魔物に興味があった主人公・ライオスは、魔物料理をひそかに楽しみにしていました。
てんやわんやの冒険の末、第4巻にてついに妹と再会できたライオスたち。ところが、その喜びも束の間、強大な力を持つ「迷宮の主」・狂乱の魔術師に襲われ、衝撃的な事件が発生。妹と再び離れ離れになってしまいます……。
果たして、ライオスは妹を助け出すことができるのでしょうか? 迷宮に隠された謎、他の冒険者たちやエルフの迷宮調査隊など、さまざまな困難や思惑が交錯するなか、物語はやがてクライマックスへ――!
ここが見どころ!
作者・九井諒子は、現実とファンタジーの融合を巧みに描くことで人気の漫画家。過去作『九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子』や『ひきだしにテラリウム』で見せたリアリティある幻想物語を、本作『ダンジョン飯』でも存分に堪能できます。

魔物の生態や倒し方、調理方法など、とにかく設定が凝っており、読み応え抜群です。

料理の紹介コマには、毎回「栄養価」の情報があるほど。こ、細かい……!
また、シリアスな雰囲気の冒険譚と、魅惑のグルメ要素、場を明るくするコメディ描写のバランスも絶妙。つらい展開でも暗くなりすぎず、読みやすい作品です。
インパクト大!驚きの魔物料理に舌鼓
作中には前述の野菜スープなど、穏やかな見た目の料理も多く登場します。が、本記事では編集部員が読んでいてビックリした料理を厳選してご紹介!
ジャイアントクラーケンについてたジャイアント寄生虫の蒲焼き&白焼き

まずご紹介するのは、3巻第16話「蒲焼き」に登場した、「ジャイアントクラーケンについてたジャイアント寄生虫の蒲焼き&白焼き」です。この料理の最大のポイントは、ジャイアントクラーケン(巨大なタコやイカに似た魔物)の身ではなく、寄生していた虫をおいしく食べてしまうこと! ギルドメンバーの食レポを見るに、「食感がふわふわで、肉厚な身がおいしい」とのこと。
見た目と名前のインパクトが強すぎる魔物料理です。

これがジャイアントクラーケン。あまりにも大きすぎる!
『ダンジョン飯』では、料理シーンの他にも、魔物とのダイナミックな戦闘シーンが楽しめます。今回のジャイアントクラーケン戦も、仲間たちの協力戦やアクション描写が登場。アドベンチャー漫画らしさにも注目です。

ジャイアントクラーケンの眉間に、勢いよくトドメを刺す!
ジャック・オー・ランタンのポタージュとドライアドのチーズかけ蕾ソテー

次にご紹介するのは、見た目がとにかく印象的な「ジャック・オー・ランタンのポタージュとドライアドのチーズかけ蕾(つぼみ)ソテー」、5巻第33話「ドライアド」に登場した料理です。ここで登場するメイン食材「ドライアド」とは、人に近い姿をした花の魔物のこと。彼らがつけた蕾や人面の実を、ホカホカと温かいメニューへ変身させました。

飲む前は不安そうだったものの、いざ口にしたら「これ好き……」。魔物料理おそるべし!
花の魔物だけあって、お花の香りが漂う甘いスープになりました。人面の実と聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、こんなにおいしそうなら食べてみたいかも……。
さて、問題の人面(ドライアド)の実ですが……収穫したときの様子がこちら。

楽しそうなライオスの笑顔と、仲間の表情が対照的です。
この実を割って調理する工程を想像すると、気が遠くなってしまうのもわかる気がします……。
恐ろしい魔物が巣食う、不可思議な迷宮での冒険。数々の困難を前に、ときには行き詰まりを感じることも。しかし、そんなときこそ、おいしいご飯を食べて、休息を取るべきなのでしょうね。

「なんとかなるような気がしてきた」「お腹いっぱいになると少し楽観的になるね」……。食べることで前向きになり、前進する勇気が湧いてくる名シーンです。このように、生きることと直結している要素(食事、生死に関わる冒険)が合わさっている点が、『ダンジョン飯』の魅力です。
終わりに
今回ご紹介した『ダンジョン飯』は、巻を追うごとにシリアスな場面が増え、物語の緊張度も高まっていきます。だからこそ、倒した魔物を調理する工程や、みんなで食事をする時間の穏やかさとコミカルさがストーリーの癒やし要素になってくれます。そのギャップこそが、多くのファンを魅了している理由なのかもしれませんね。
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