戦車に強くフィーチャーしたフィクションとして、近年稀に見るヒットを飛ばしたことで有名な人気アニメ『ガールズ&パンツァー』。10月6日より、劇場版『ガールズ&パンツァー 最終章』の第4話も公開されました。
今回は年間1,000作品近く漫画を読んでいるDMMブックスの書店員が、戦車が登場する漫画をご紹介! ハードボイルドな戦記もののイメージのある戦車ですが、実は幅広いジャンルで描かれており、『ガルパン』人気もあってか近年では作品数も増えています。ミリタリー的に戦車を深く追求するもよし、戦車戦の迫力と緊張感を味わうもよし。中には衝撃的なギャグ作品も……?
バリエーション豊かな戦車漫画の世界に、あなたも足を踏み入れて見てください。パンツァー・フォー!
目次
美少女と戦車の最強タッグ
セーラー服と重戦車(全9巻完結)
『ガールズ&パンツァー』のキャラ原案協力やスピンオフ漫画の制作を担当した、野上武志の戦車×美少女漫画。美少女中学生が関東最強の戦車乗りを目指して、さまざまな強敵と戦います!
本作の連載開始は『ガルパン』の放送より5年も前。美少女と戦車の組み合わせにおけるパイオニア的な漫画といえるでしょう。戦車が商店街を走る光景など、『ガルパン』が描いたものをいち早く作品化しており、先見の明が光ります。
くわえて、戦車以外の兵器も戦いに投入され、不良やチャラ男が戦車に乗ったらどうなるかといった『ガルパン』では描かれない部分にも踏み込んでいます。ミリタリー×美少女漫画を語る上では欠かせない意欲作です!
ガールズ&パンツァー リボンの武者(全16巻完結)
美少女×戦車ジャンルの先駆者たる野上武志が描く『ガールズ&パンツァー』のスピンオフ漫画がこちら! 「ムカデさんチーム」を中心に、アニメでは描かれない非公式の戦車競技「強襲戦車競技(タンカスロン)」を描きます。
戦場へと乗り込んだ鶴姫しずかと松風鈴の、強敵たちとの激しい戦いは見応え抜群です。『セーラー服と重戦車』と並べて読めば、この作品が『ガルパン』の外伝にとどまらない魅力を放っていることがわかるはず。『ガルパン』ファンにおすすめです。
戦記漫画といえばやはりこの人! おすすめの小林源文作品
黒騎士物語 愛蔵版(全1巻完結)
戦記漫画の巨匠・小林源文の代表作! 独ソ戦で奮闘する架空の戦車部隊「黒騎士中隊」を描いた作品です。
舞台は第二次世界大戦終盤のロシア南部。すでに敗色濃厚となったドイツ軍に、物量で勝るソ連軍が襲いかかります。ティーガーII型戦車を主役としたリアリティあふれる戦車戦は迫力満点。最後まで諦めず戦いに身を投じた、主役のエルンスト・フォン・バウアーの格好良さも本作の魅力です。
また巻末では「黒騎士中隊」の概要では、編成の系譜も細かく語られ、IV号戦車やヘッツァーなど、『ガルパン』ファンおなじみの戦車も登場します。押井守による寄稿も一読の価値あり!
劇画ガールズ&パンツァー(全1巻完結)
戦記漫画の巨匠が繰り出す衝撃作、表紙だけでインパクト絶大の『劇画ガールズ&パンツァー』をご紹介しないわけにはいきません!
『ガールズ&パンツァー』原作ではミリタリー知識はわかる人だけわかる程度に抑えられていますが、劇画版では一切の容赦がありません。とはいえ全部知っている必要はなく、むしろ原作とあまりに違うトーンで描かれていることで面白さが際立っています。砲弾で撃たれれば当然ただでは済まないし、ロシアでミニスカートだと凍傷になる! 『黒騎士物語』のバウアー大尉をはじめ、小林源文作品のキャラクターたちも何故か登場するなど、玄人受けするギャグ要素も満載です。
オタク絵師が戦車を擬人化!?
ペンタブと戦車(全2巻完結)
オタク絵師が戦争の現場に!? 萌え絵師が戦車擬人化で歴史に少しの変化をもたらすタイムスリップコメディです。
戦車を擬人化した美少女が好きなオタク絵師・里見拓也。コミケに参加していたはずが、気づいたら何故か昭和14年、日ソ国境紛争の現場にいました。彼の描いた戦車の擬人化絵は、やがて戦いに波乱を巻き起こすことになります。
全体としてはコメディチックな一方、平和な時代のオタクが戦争を描くことの責任にも真摯に取り組んでいる作品です。さらにはBL要素も……? オタクを自称するあらゆる人に読んでみてほしいおすすめの異色作です。
終わりに
人気作品『ガールズ&パンツァー』を中心に、おすすめの戦車漫画をご紹介しました。戦車戦の魅力からオタクとミリタリーの関係性まで、切り口は作品によって千差万別。幅広い戦車漫画の中から、ぜひお気に入りを見つけてみてください。
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