【ネタバレ】『ゴールデンカムイ』勢力別キャラ一覧!あらすじ&名場面も

 北海道を舞台に、「不死身の杉元」と謳われていた主人公が、アイヌの金塊を手に入れるべく奮闘する中、さまざまなキャラクターと出会い価値観を揺さぶられ、成長していくサバイバルバトル漫画『ゴールデンカムイ』。アニメ化や実写映画化、ドラマ化もされ、常に話題を呼んでいます。
 そこで本作のファンであるDMMブックスの書店員が、『ゴールデンカムイ』の魅力を余すところなくご紹介! あらすじやキャラ一覧にはじまり、北の大地で繰り広げられる熱いバトル、豪快な料理が出てくる狩猟グルメ描写、奇人変人だらけのギャグシーンなど、書店員イチオシの名場面とともに人気の秘密に迫ります。

目次

作品情報

 作者は、野田サトル。本作は2014年から2022年まで『週刊ヤングジャンプ』で連載され、全31巻で完結。2018年4月からはテレビアニメが放送開始、また、2024年1月には実写映画が公開され、2024年10月からはドラマが放送されました。

【受賞歴】
 2016年:「マンガ大賞2016」大賞受賞
 2018年:「第22回 手塚治虫文化賞」マンガ大賞受賞
 2021年:「第24回 文化庁メディア芸術祭」マンガ部門ソーシャル・インパクト賞受賞  等

ゴールデンカムイ 1

ゴールデンカムイ 1

『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。そこにはアイヌが隠した莫大な埋蔵金への手掛かりが!?立ち塞がる圧倒的な大自然と凶悪な死刑囚。そして、アイヌの少女、エゾ狼との出逢い。『黄金を巡る生存競争』開幕ッ!!!!

あらすじ

 舞台は、かつてゴールドラッシュに沸いた明治末期の北海道。日露戦争での鬼神のごとき闘いから、「不死身の杉元」という異名を持っていた元兵士の主人公・杉元佐一は、戦死した親友の妻の病気を治す費用を稼ごうと、北海道で砂金を採っていました。
 そこである酔っ払いの男から、アイヌが秘蔵していた金塊を殺して奪い取った男と、金塊のありかを記した入れ墨が彫られた囚人たちのうわさ話を聞かされます。しかし、実はその男こそが囚人の1人で……?

 親友の妻のために金塊を探し出すことに決めた杉元。そんな中、巨大なヒグマに襲われ、間一髪のところをアイヌの少女・アシㇼパに救われます。彼女から父親が殺されたアイヌの1人だと聞かされ、治療費を得たい杉元と父の仇を打ちたいアシㇼパは利害が一致し、手を組むことに。そしてさまざまな人物の思惑が交錯する、金塊をめぐった壮絶なドラマが幕を開けます。

『ゴールデンカムイ』主要キャラ一覧

 まずは、主人公となる杉元佐一やアシㇼパを中心に、主要キャラを一覧にしてご紹介します。

杉元佐一(すぎもと・さいち)

 「不死身の杉元」の異名を持つ大日本帝国陸軍の元兵士。戦死した親友の妻の病気を治すため、治療費を稼ごうと決意。そんな中、アイヌの埋蔵金の話を聞き、金塊を手に入れるためにアシㇼパと共に行動を開始します。
 基本的に温厚で義理堅く人情に厚い性格ですが、戦闘時には一転して非常に残忍で冷酷な面を見せます。接近戦において圧倒的な強さを誇り、どんな傷を負ってもひるまず戦う姿勢を崩しません。
 はじめはアイヌの生食文化に抵抗を示したものの、アイヌの文化やアシㇼパをしっかり尊重しています。干し柿が好物で、射撃には苦手意識がある様子。

アシㇼパ

 北海道アイヌの少女。ヒグマに襲われていた杉元を救ったことをきっかけに、金塊をめぐる冒険に参加します。幼い頃に母親を亡くし、父親にアイヌの狩猟技術やサバイバル知識を教わりながら育ちました。とくに弓矢の扱いに長けています。
 名前の意味は「新年」で、本人は「未来」とも解釈しており、アイヌの伝統を大事にしつつも、新しい時代の女と自負し柔軟な考えを持っています。物怖じもせず聡明ですが、オソマ(便)などの下ネタではしゃぐ子どもらしいところも。

白石由竹(しらいし・よしたけ)

 金塊のありかを示す入れ墨が彫られた囚人の1人で、「脱獄王」として知られる脱獄の天才。関節が柔らかく、自在に外すことで狭い隙間からの脱走も可能にしています。数々の監獄からの脱走を成功させ、脱獄を繰り返したせいで、強盗の懲役より脱獄の懲役が長くなってしまいました。
 女好きで調子にのりやすく、仲間からも「役立たず」といじられることも多いですが、杉元たちと行動を共にしてからは、忠実な仲間として振る舞い、情に厚い一面も見せています。

尾形百之助(おがた・ひゃくのすけ)

 大日本帝国陸軍第七師団に所属する上等兵。鶴見中尉の小隊に加わりながらも、鶴見一派に対する裏切りを行ったり、その時々によって自身の属する場を変えるずる賢い立場をとります。
 また、卓越した射撃技術を持つ狙撃手で、300m以内であれば確実に頭を狙撃するほど。打ち落とすのが難しい鳥も仕留め、さらに射程距離がより優れた三十年式歩兵銃であれば長い距離での正確な狙撃も可能です。

谷垣源次郎(たにがき・げんじろう)

 大日本帝国陸軍第七師団の一等卒。秋田出身でマタギとして育ちます。杉元とアシㇼパを追ってきますが、激闘の最中に動物用の罠にかかり命の危機に。アシㇼパの応急処置で矢毒から一命を取り留め、アシㇼパの村で祖母・フチの手当てを受け無事回復します。
 義理堅く人情味あふれる性格で、フチにも恩を感じており、アシㇼパを無事連れ戻すため杉元たちとともに行動するようになります。

『ゴールデンカムイ』土方一派のキャラ一覧

 ここでは、土方歳三を中心とする土方一派のキャラクターをご紹介します。

土方歳三(ひじかた・としぞう)

 新選組で「鬼の副長」と呼ばれ、強烈な戦闘力と厳格さで恐れられた人物。老人のような見た目からは考えられない戦闘力と鋭い知略を持っています。
 箱館戦争で戦死したと思われていましたが、網走監獄で囚人として生き延びていました。北海道の独立という壮大なビジョンを抱いており、埋蔵金の入れ墨が入った囚人たちの脱獄の指揮をとった存在で、入れ墨を彫った「のっぺら坊」との関わりもある様子。 

永倉新八(ながくら・しんぱち)

 かつて新選組でも最強の剣士と謳われ、土方と共に戦った歴戦の剣豪。「ガムシン」とも呼ばれています。土方と再会後は、家や資金、銃などの資源の補助を行い、金塊をめぐる争奪戦に加わっていくことに。剣の実力は相変わらずで、圧倒的な戦闘能力を見せます。

牛山辰馬(うしやま・たつうま)

 金塊のありかを示す入れ墨が彫られた囚人の1人。柔道家として「不敗の牛山」と呼ばれ、屈強な鍛え抜かれた肉体をした人物です。土方に入れ墨を集めるよう協力を求められ、利害が一致し共に行動することに。
 凄まじく強い性欲を持ち理性が飛んでしまうことがたまにありますが、女性に対しては誠実な姿勢を貫き、アシㇼパを「お嬢」と呼ぶ独特な関係性は見どころです。

家永カノ(親宣)(いえなが・ちかのぶ)

 金塊のありかを示す入れ墨が彫られた囚人の1人。「同物同治」という、体の不調を治すには動物の同じ部位を食べるという考えを信じており、元医者でありながら異常な医療行為を行い収監されていました。
 見た目は若く美しい女性のようですが、実際は高齢の男性。女装して「家永カノ」という偽名を使い、札幌世界ホテルの女将として身分を偽りながら訪れる客を「同物同治」の餌食にしています。

都丹庵士(とに・あんじ)

 入れ墨が彫られた脱獄囚の1人で、盲目の盗賊として知られていました。元々硫黄採掘の労働中に亜硫酸ガスによって失明。しかし、舌を鳴らしてその音の反響で周囲の様子を正確に把握する力を身につけます。かつての労働環境に対する復讐心を持っており、鉱山会社関係者には過酷な制裁を与えていました。

門倉利運(かどくら・としゆき)

 網走監獄の看守部長。元々は不真面目で雑な性格の持ち主で、仕事にはやる気がないふりをして「事なかれ主義」を貫いています。長年看守の職に就いてきましたが、実は旧幕府軍の父を持ち、土方歳三に深い忠誠を誓っています。とんでもない凶運の持ち主で、本人曰く「そういう星の下に生まれた」とのこと。

奥山夏太郎(おくやま・かんたろう)

 元日泥一味の手下。刺青人皮(囚人から剥いだ入れ墨の人皮)の奪い合いで、土方の敵集団を集中射撃で動けなくさせつつ、背後から一瞬で斬り倒していく姿にほれ込み、土方に従うことを決意した青年です。
 土方に認められるため、刺青人皮が持ち込まれたといううわさを聞きつけ奪おうと行動したりと、金塊争奪戦に参加します。

『ゴールデンカムイ』第七師団のキャラ一覧

 ここでは、鶴見篤四郎を中心とした第七師団の個性的なキャラクターを階級もあわせてご紹介します。

鶴見篤四郎(つるみ・とくしろう)

 大日本帝国陸軍最強とされる第七師団の中尉。日露戦争時に情報将校として従軍。その後の奉天会戦で、頭部に砲弾の破片を受け前頭葉の一部を失う重傷を負い、大きな額当てを着用するようになります。感情がたかぶると傷口から「変な汁」が漏れ出します。
 情緒不安定で、狂気じみた人格となりますが、元情報将校のカリスマ性を発揮。第七師団内の反対派を率いて、杉元たちと対立する存在です。

月島基(つきしま・はじめ)

 大日本帝国陸軍第七師団の軍曹。真面目な性格であり、命令に従順な軍人です。鶴見中尉の側近として忠実に任務を遂行する一方、周囲の奇行に翻弄されることもしばしば。尊敬する鶴見中尉を前にうまく話せない鯉登少尉に、「面倒くさい」と内心思いながらも、無表情で会話をフォローする姿を見せます。過去、鶴見中尉にロシア語の勉強を迫られ、今ではペラペラに。

鯉登音之進(こいと・おとのしん)

 眉頭が特徴的な、大日本帝国陸軍第七師団に所属する少尉。自顕流という剣術の達人です。鶴見中尉の熱烈な崇拝者で、鶴見中尉の前では興奮して薩摩弁が早口になり何を言っているのかわからなくなるため、月島軍曹が通訳を務めることも。鶴見中尉のブロマイドを胸ポケットに忍ばせています。

二階堂浩平(・洋平)(にかいどう・こうへい/ようへい)

 大日本帝国陸軍第七師団に所属する一等卒。双子の兄弟・洋平とともに行動していましたが、洋平は小樽で杉元と交戦したときに死亡。これにより、浩平は杉元への復讐心に燃えるようになります。
 洋平の死後、アシㇼパの村で保護されていた谷垣源次郎の追跡に向かいますが、ヒグマの襲撃により左耳を損失し、続けて右耳・右手・右足を失うも、人皮のヘッドギアや散弾が仕込まれた義足と義手を装着し行動します。

宇佐美時重(うさみ・ときしげ)

 大日本帝国陸軍第七師団に所属する上等兵であり、鶴見中尉の忠実な部下。鶴見中尉に心酔しており、両頬にある特徴的なホクロに棒人間の落書きをされたときには、自らその落書きを入れ墨にして消えないようにしました。鶴見のためならば、彼の意思に関わらず人を殺すなど独自の行動を見せることもあります。

菊田杢太郎(きくた・もくたろう)

 大日本帝国陸軍第七師団特務曹長。戦闘時には服の下に複数のホルスターを携行し、二丁拳銃で戦うスタイルをとります。奉天会戦では、有古一等卒と共に重傷を負い、登別温泉で療養をしていましたが、刺青人皮争奪戦に途中参加しました。
 実は過去に、故郷を出て東京をさまよっていた杉元に声をかけ、後に軍に入るきっかけを作った人物でもあります。杉元が被っている軍帽は菊田のもので、にらまれたからとけんかをしていたことから「ノラ坊」と呼んでいました。

有古力松(ありこ・りきまつ)

 大日本帝国陸軍第七師団一等卒。アイヌの出身者として登別近辺で生まれ育ちアイヌ名は「イポㇷ゚テ」。菊田特務曹長の直属の部下であり、日露戦争の奉天会戦で共に死線を潜り抜けた戦友でもあります。登別温泉での療養中に、山奥で妙な模様を持つ男を目撃し、その正体が都丹庵士だと突き止めたことから刺青人皮争奪戦に参加します。

『ゴールデンカムイ』アイヌ関係のキャラ一覧

 物語の核心を握るのっぺら坊などの、アイヌ関係のキャラクターをご紹介します。

のっぺら坊/ウイルク

 網走監獄の囚人に、アイヌの金塊にまつわる入れ墨を彫った囚人で本作のキーパーソン。顔がなく、「のっぺら坊」と呼ばれています。アシㇼパの父を殺したと思われていましたが、彼こそがアシㇼパの父ということが判明。過去、キロランケと共にアレクサンドル2世暗殺を実行し、ロシアから指名手配されています。
 アシㇼパにアイヌや狩猟の知識を教えた人物であり、アシㇼパの青い目は彼から引き継いだものです。

キロランケ

 アシㇼパの父・ウイルクの古い友人のアイヌで、ウイルクと一緒に樺太から北海道に移住してきました。また、第七師団所属の兵として日露戦争にも参加しています。火薬やアイヌの知識を活かして杉元たちを助けますが、杉元からは何かを隠しているのではないかと疑われています。
 小さい頃から馬に乗っていたため馬術に長けており、馬が大好き。知らずに馬肉を口にしてしまったときには、驚いて吹き出しました。
 過去、ウイルクと共にアレクサンドル2世暗殺を実行し、指名手配されています。

インカㇻマッ

 各地を放浪するミステリアスな占い師。よく当たると評判ですが掴みづらい性格で、占いを信じていないアシㇼパから「イカッカラ・チロンヌㇷ゚(誑かすキツネ)」と呼ばれ、警戒されています。第七師団と通じており、真意がどこまでも読みづらい人物です。

『ゴールデンカムイ』ロシア関係のキャラ一覧

 ヴァシリやソフィアといったロシア関係のキャラクターをご紹介します。

ヴァシリ

 ロシアの国境守備隊に所属する兵士。日露戦争への従軍経験もある狙撃手で、尾形に引けを取らない実力を持っています。味方をも戦略として利用するという冷徹な性格で、入国しようとしていた尾形たちと対峙。雪の森で尾形と長時間の心理戦を繰り広げた末、顎を負傷しました。以降、うまく話せず口元の傷を隠し、絵をかいてコミュニケーションをとっています。

ソフィア

 樺太の監獄に収監されている女囚。ロシア皇帝アレクサンドル2世の暗殺事件を引き起こした首謀者。仲間の活動資金のために犯罪を繰り返し、「金の手」という愛称で呼ばれています。恰幅の良い体格をしており、監獄内で拷問を受け続けていますが、看守のムチ打ちにも平然と耐え抜く強さを見せます。外部と連絡を取りながら、脱獄の機会をうかがっていました。

『ゴールデンカムイ』刺青囚人のキャラ一覧

 物語の鍵を握ることとなる入れ墨の入った囚人から、要チェックなキャラクターをご紹介します。

二瓶鉄造(にへい・てつぞう)

 自身を「獣」と称する伝説のマタギ。人殺しの罪で投獄された入れ墨のある囚人の1人ですが、金塊には興味がなく、脱獄したのも「山で死にたい」という理由から。腕の立つ猟師で、「冬眠中のヒグマもうなされる悪夢の熊撃ち」として恐れられ200頭以上のヒグマを仕留めてきました。
 足をけがしていた西垣を助け共に行動しながら、アシㇼパと交流のあるエゾオオカミをおって杉元たちと対峙します。

辺見和雄(へんみ・かずお)

 入れ墨の入った囚人の1人。日本各地を旅しながら、100人以上を自身の快楽のために殺してきた連続殺人鬼です。幼い弟が猪に食い殺されているところを見た経験があり、必死にあらがいながら死んでいくその姿に「命の煌めき」を感じ興奮を覚えるようになります。自身も同じように殺されたいと考え、脱獄後も出稼ぎの漁師のふりをしながら殺人を重ねていたところに、杉元たちが訪れます。

海賊房太郎(かいぞく・ぼうたろう)

 本名は大沢房太郎。入れ墨が入った囚人の1人であり、本作では珍しい特徴的な長髪を持ちます。特技は泳ぎで、潜水可能時間は30分ほど。人を水中に引き込んで殺し、金目のものを奪うことから「海賊房太郎」と呼ばれるようになり、圧倒的な前科を持つ凶悪犯です。
 網走監獄脱獄後、部下を引き連れてアイヌの金塊を追っており、仲間想いの性格をしています。家族が疱瘡で亡くなり村八分にされた過去から、自分の国を作ることが夢。

名場面で迫る!『ゴールデンカムイ』人気の秘密【ネタバレ】

 なぜここまで『ゴールデンカムイ』は読み始めると止まらなくなり、夢中で読んでしまうのでしょうか。入れ墨をヒントに埋蔵金を追うという胸が躍るストーリーや、登場するキャラクターも魅力的ですが、それだけではありません。ここでは、書店員の考える『ゴールデンカムイ』の人気の秘密について語ります!

緊張感にあふれるバトルシーン

 人気の秘密の1つとして、戦闘シーンの緊張感とスピード感を表現するテクニックがあるのではないでしょうか。書店員イチオシの8巻第78話、偽物の刺青人皮を作成しているところに乗り込んできた尾形と月島軍曹のバトルシーンが、まさにその代表的なものです。めくりに合わせたダイナミックな展開に「無音」のアクション、発砲シーンや互いのぶつかり合いが少ない擬音で描かれていることもあり、読者は息を吞むような緊迫感を擬似体験することができます。

 また、主人公・杉元が銃剣術で近距離の大乱闘を繰り広げる場面にも注目! 単なる射撃戦ではなく、撃つか撃たれるかを含んだ肉弾戦を中心に読ませることで読者にダイナミズムを味わせることを可能にしています。

 こちらのシーンが気になる方は8巻をチェック!

ゴールデンカムイ 8

ゴールデンカムイ 8

「金塊」を隠した張本人にして、アシリパの父親だと言われる男。今尚、網走監獄に収監されている「のっぺらぼう」。全ての謎が帰結するその正体は何者なのか? 土方歳三の仮説が明らかに…!! そして、長い冬の眠りから北の大地が目を覚ます。生命溢れる春の野生の食材は? 阿仁マタギ・谷垣に転機が訪れる谷垣編、刺青人皮争奪戦に一石投じる夕張炭鉱編も収録。「野望」「復讐」「希望」生き残るのは誰だッ! 熾烈に必死!! 感情蠱毒な第8巻ッ!!!!!!!!

熱い爺たちの名言

 『ゴールデンカムイ』には多くの名言が登場しますが、中でも激動の幕末を生き抜いた新選組副隊長土方歳三の名言が、記憶に残る方もいるのではないでしょうか。3巻第21話で仲間を増やすためにある人物の元に向かう直前の、「生き残りたくば死人になれ」というせりふ。人数よりも、戦いに向かい死ぬ覚悟がある人を求める土方歳三の、勝ち進むことに対する思いが感じられるシーンです。

 その他にも、自分を老人と侮った若造を斬り捨て放つ「いいか小僧共 この時代に老いぼれを見たら生き残りと思え」などなど。他キャラクター含めて、全身全霊をかけた戦いの中で描かれる生き様と死に様に、カッコよすぎる名言が合わさり多くの読者に感動を与えています。

 こちらのシーンが気になる方は3巻をチェック!

ゴールデンカムイ 3

ゴールデンカムイ 3

鬼神の如き武功から日露戦争で『不死身』と呼ばれた杉元は北の最強軍隊第七師団に囚われてしまう!!その杉元を救うべく…アイヌの少女アシリパは、最後のエゾ狼レタラ、網走監獄の脱獄王白石と共に作戦を練るが!?不死身な人間などいない!だが、風前において杉元の‘命の炎’は、尚燃え上がる!!!北の大地で生き急ぐッ!命のバトルロワイヤルッ第3巻!!!!!!

シュールなギャグシーン

 『ゴールデンカムイ』の基本は、アイヌの埋蔵金をめぐるシリアスなサバイバル漫画ではあるのですが、壮絶な死闘を中和するように合間合間で描かれるギャグ描写も見どころです。
 書店員のとくにおすすめのシーンは16巻第158話、離ればなれになってしまったアシㇼパを思う杉元に対して、白石のオソマ(便)を見て獲物がいると思ってはしゃぐアシㇼパのシーンです! 重くシリアスな漫画だと思っている方も、ぜひ本作のこうした一面に触れてみてはいかがでしょうか。

 こちらのシーンが気になる方は16巻をチェック!

ゴールデンカムイ 16

ゴールデンカムイ 16

この旅は…取り戻す、金塊の謎を解く、父の記憶を辿る旅。杉元、鶴見、土方一行は、それぞれの戦いへ。幕末の人斬り、ハラキリ、少女団。射線が死線! ロシアVS山猫スナイパー対決開始!! いつも以上に何でもござれ! 樺太闇鍋ウエスタン・第16巻!!!!!!!

魅力的な料理シーンと料理ウンチク

 もはやグルメ漫画としても語られるほど、食事のシーンが多く登場する『ゴールデンカムイ』。普通のグルメ漫画では出てこないような豪快な料理の数々に、登場人物だけでなく読者の私たちも驚かされます。
 狩猟で穫ったシャチやヒグマなど、野生動物をその場で料理するシーンは唯一無二の存在感。2巻第14話にあるカワウソの料理のシーンでは、皮のはぎ方やおいしい食べ方、穫ったときに使った毒矢の処理についてまで細かく描かれています。ただただおいしく食べるだけでなく、命をいただいているということに対するアイヌの文化や考え方も共に学べるシーンでもあります。

 こちらのシーンが気になる方は2巻をチェック!

ゴールデンカムイ 2

ゴールデンカムイ 2

八億円相当のアイヌの埋蔵金を巡り…日露戦争の英雄不死身の杉元とアイヌの少女アシリパ、二人の前に立ち塞がるは…凶悪な死刑囚集団、北の最強軍隊第七師団、巨大ヒグマ!!!圧倒的な北海道の大自然を舞台に、繰り広げられる生存競争!!!!!燃え盛る命!削り合うのも命!一攫千金サバイバル第2巻!!!!!!

『ゴールデンカムイ』DMMブックス読者の感想を紹介!【ネタバレあり】

めちゃくちゃハマリました!
 読む前は、戦争? アイヌ? 何やら難しそう? と思っていたのですが、読み始めたらそんな懸念は吹き飛ぶおもしろさでした。
 伏線を回収しながら何度も読み返してます。
 おすすめ作品です!

ここ最近の漫画では1番好き
 北海道を舞台にアイヌの埋蔵金を探す物語。
 ミステリー、アクション、グルメ、コメディ
 さまざまな要素が詰まった漫画です。
 この漫画の1番の見どころは、登場人物が多いこと。
 そして、その登場人物がもれなく癖のある人間であること。
 飽きずに読み進められます。

2024年10月から実写ドラマの放送スタート!

【スケジュール】
 2024年10月6日(日)よりWOWOWにて全9話を独占放送・配信開始

【主題歌】
【ED】
 1話:「輝けるもの」ACIDMAN
 2話:「ユリウス」[Alexandros]
 3話:「Feel the Pulse」&TEAM
 4話:「赤い轍」GLIM SPANKY
 5話:「毒矢」名無し之太郎
 6話:「火花」神はサイコロを振らない
 7話:「Skeletonize!」ストレイテナー
 8話:「雨ニウタレ命ナガレ」THE SPELLBOUND
 9話:「sonet」ACIDMAN

【主要なキャスト】
 杉元佐一:山﨑賢人
 アシㇼパ:山田杏奈
 白石由竹:矢本悠馬
 尾形百之助:眞栄田郷敦
 谷垣源次郎:大谷亮平 等

終わりに

 本記事では、『ゴールデンカムイ』の注目キャラを中心にご紹介してきました。ドラマやアニメとあわせて改めて原作を読むことで、キャラクターたちの熱い物語に魅せられながら、アイヌの歴史や文化を知ることのできる大変魅力的な一作です。まだ読んだことがない方はぜひこの機会にチェックしてみてください!

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